ウィガン秘話・裏話

【当時の報道から】骨折から復帰直後の一撃 – ベン・ワトソンの奇跡と会長デイヴ・ウィランの因縁

2013年5月11日、ウェンブリー・スタジアムで行われたFAカップ決勝。ウィガンはプレミアリーグ王者マンチェスター・シティと対戦し、後半終了間際にベン・ワトソン選手のヘディングで1-0の勝利を収め、クラブ創設以来初のメジャータイトルを獲得した。当時の現地報道を振り返ると、この一戦には数字だけでは伝わらないドラマが重なっていたことが分かる。

決勝点を決めたワトソン選手は、実はこの時期まで長期の脚部骨折によりチームを離脱していた選手だった。医療スタッフからは「今シーズン中の復帰は難しい」と見られていたにもかかわらず、土壇場でピッチに戻り、途中出場から数分後にショーン・マロニー選手のコーナーキックを頭で叩き込んだ。試合後、ワトソン選手は「信じられない。仲間たちは本当に素晴らしかった。骨折から復帰して決勝の決勝点を決められるなんて、まさに夢のようだ」と当時のメディアに語っている。

この試合ではマンチェスター・シティのパブロ・サバレタ選手が終盤に一発退場となり、数的優位に立ったウィガンが土壇場で仕留めた形となった。

もう一つ、当時の報道で繰り返し取り上げられたのが、当時のウィガン会長デイヴ・ウィラン氏の因縁だ。ウィラン氏は現役時代の1960年FAカップ決勝(ブラックバーン・ローヴァーズ所属時)で自ら脚を骨折するという苦い経験を持っていた。半世紀以上の時を経て、自らのクラブがFAカップを初めて掲げる瞬間に立ち会えたことは、経営者としてだけでなく一人のサッカー人としても特別な意味を持つ出来事だったとされる。この栄光は2016年、DWスタジアム前にウィラン氏がFAカップを掲げる銅像が建立される形でも記念されている。

出典:
The FA /
Border Telegraph /
Wikipedia

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