ウィガンシーズンレビュー

【シーズン振り返り】ウィガン 2012-13:栄光と転落が同居した歴史的シーズン

2012-13シーズンのウィガン・アスレティックは、クラブ史上に類を見ない光と影が同居する一年となった。プレミアリーグでは38試合を9勝9分20敗、勝ち点36の18位で終え、3シーズンぶりの降格が決定。一方でFAカップでは決勝でマンチェスター・シティを1-0で下し、クラブ創設以来初めてとなるメジャータイトルを掲げた。同一シーズンでの主要カップ優勝と降格は、イングランドサッカー史上でも極めて稀な出来事として記憶されている。

指揮官ロベルト・マルティネスは、パスサッカーを志向するスタイルでプレミアリーグの強豪相手にも度々金星を挙げた。リーグ戦では開幕戦でチェルシーに敗れたものの、マンチェスター・ユナイテッド撃破(2011-12シーズン)の流れを継ぐように、シーズンを通じて格上相手に食らいつく試合を見せた。しかし守備の脆さから失点数73はリーグワースト級となり、勝ち点差1差での降格という苦い結果に終わった。

その一方でFAカップでは驚異的な強さを発揮。準々決勝でエバートンをアウェーで、準決勝でミルウォールを下すと、決勝ではマンチェスター・シティと対戦。パブロ・サバレタの一発退場で数的優位に立った終了間際、ショーン・マロニーのコーナーキックからベン・ワトソン選手がヘディングで劇的な決勝点を挙げた。ワトソン選手はこの直前まで長期の骨折離脱から復帰したばかりで、まさに奇跡的な復活劇となった。当時のオーナー、デイヴ・ウィラン氏は現役時代の1960年FAカップ決勝で骨折した経験を持つだけに、悲願のタイトル獲得は特別な意味を持つものだった。

この歴史的シーズンを最後に、マルティネス監督はエバートンへ、主力FWアルナ・コネ選手も同クラブへ移籍。栄光と別れが交錯する形で、ウィガンの一時代が幕を閉じた。

出典: Transfermarkt

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