オランダ代表選手列伝(オランダ代表)

【選手列伝】デニス・ベルカンプ アーセナルの「アイスマン」、1998年W杯アルゼンチン戦の伝説のゴール

デニス・ベルカンプ氏は1969年5月10日、アムステルダム生まれのFW・攻撃的MF。アヤックス(1986〜93年)、インテル(1993〜95年)を経て、アーセナル(1995〜2006年)でプレーし、プレミアリーグ優勝を3度経験した。飛行機を嫌う性格から、「ノン・フライング・ダッチマン」と呼ばれ、冷静なプレースタイルから「アイスマン」とも称された。

オランダ代表では、1990年から2000年までに79試合37得点。1992年の欧州選手権では3得点を挙げてベスト4に貢献し、1998年のW杯では、準々決勝のアルゼンチン戦の終了間際に、決勝ゴールを決めた(EURO 1992の総括、1998年W杯の総括)。2006年に現役を引退し、7月22日にアーセナル対アヤックスの引退試合が行われた。

アヤックスで得点王3回

ベルカンプ氏は11歳のときにアヤックスにスカウトされ、1986年にプロデビューした。当初はウイング的な位置でプレーしていたが、若くしてセンターフォワードの背後に構える位置へ移り、リーグ戦185試合103得点を記録。エールディヴィジの得点王には1990-91、91-92、92-93シーズンと3年連続で輝き、オランダ年間最優秀選手も1991年と1992年に受賞した。チームとしては1986-87シーズンのカップウィナーズカップ、1991-92シーズンのUEFAカップ、1989-90シーズンのリーグ優勝を経験した。

インテルでの苦戦、アーセナルでの復活

1993年にセリエAのインテルへ移籍したが、2年間でリーグ戦52試合11得点にとどまり、期待通りの活躍はできなかった。ただし1993-94シーズンにはUEFAカップを制し、大会得点王にもなっている。1995年にアーセナルへ移籍すると、1997-98シーズンにブレイクを果たした。この年はプレミアリーグとFAカップの2冠を達成し、PFA年間最優秀選手、FWA年間最優秀選手を受賞した。アーセナルでは11年間でリーグ戦315試合87得点。プレミアリーグ優勝は1997-98、2001-02、2003-04の3回で、2003-04シーズンは無敗優勝(通称「インビンシブルズ」)だった。FAカップは4回(1997-98、2001-02、2002-03、2004-05)を制し、2005-06シーズンにはチャンピオンズリーグ決勝に進んだ(バルセロナに敗戦)。

印象に残る名ゴール

  • 1998年W杯 準々決勝アルゼンチン戦:終了間際の89分、フランク・デ・ブール氏の約60メートルのロングパスを胸でトラップし、相手DFをかわして決勝ゴール。W杯史上屈指の名ゴールとされる
  • 2002年 対ニューカッスル戦:DFダビタスの脇にボールを流して抜き去り、冷静にゴールへ流し込んだ。2017年にはプレミアリーグ25周年の「ベストゴール」に選ばれた

技術の高さで知られ、共にプレーしたティエリ・アンリ氏は、ストライカーにとって「夢のような存在」とたたえた。

代表での歩み

オランダ代表には1990年に初招集され、1992年のEUROで3得点を挙げてベスト4に貢献した。1994年W杯でも3得点でベスト8に進出(1994年W杯の総括)。1998年にはファース・ウィルケスの記録を抜いて、当時のオランダ代表歴代最多得点者となった(その記録は、のちにクライファート氏、ハンテラール氏、ファン・ペルシ氏、デパイ氏によって更新された)。W杯では1998年大会でも3得点を挙げ、大会のオールスターチームに選ばれている。

殿堂入りとその後

FIFA年間最優秀選手では1993年と1997年に3位。2007年にはイングランドサッカー殿堂入りを果たし、オランダ人選手としては初めてだった。2021年にはプレミアリーグ殿堂にも選ばれている。2011年からはアヤックスのアシスタントコーチとして指導者の道に進み、2017年まで務めた。ライカールト氏(選手列伝はこちら)らの世代の後に登場し、その技術の高さで、オランダ代表の系譜に新たな1ページを加えた存在である。

出典: Wikipedia(英語版)ほか

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